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水彩画家・長尾周二・作品写真120415
パリで出会った元画家が絵は売れては居たんだけど認めて貰えなくて今は露店商の手伝いをしながら生活していると話して居ました。
何故認め無いか、もし日本の画家で世界を志す若い人が居たら全てお教えしましょう。連絡頂けば必ずお教え致します。

早い話が「日本は井の中の蛙」で基準が違うから日本で学んだ美術教育では通用しないと言う事です。
先日マダム・フランソワーズ・イカールさんがロシアも中国も日本も画一的な教育で作家は育たないと話して居ました。

日本の文化勲章受賞者が生前の植村鷹千代先生にParisでの個展企画を依頼してきましたが、植村先生は断りました。フランス美術評論家協会名誉会員でフランス美術に精通していましたから評価して貰えない事を分かって居たからです。

40年程前に二度植村先生と渡欧した際にヨーロッパの画家達と闘うにはオリジナリティーとヨーロッパ基準が必要だと学びその事を教える為に美術教育に進みました。大学で教えて居る人達も殆ど同様ですから困ったものです。

ヨーロッパにはヤリックさんの様に私の放浪より苛酷な旅をしながら制作している方も居ます。しかし良い作品を制作し認めて頂くには星の数ほど在住している画家とは違う明らかに良い作品を制作する事です。

日本で旅をしながら個展をして居た時に作品を買って頂いた友人から1年半経ってから良い作品だねと電話が有りました。
「どうしたの?」と尋ねたら、「光と空気の流れが見えて感動した」と話して居ました。
買って頂いた時は色が綺麗程度だったのでしょうね。

当然、絵は二次元の平面に三次元の空間を表現する訳ですから写真で見るのより遥かに現物が良いのはご承知だと思います。
最近はパソコンや写真から制作する人が多くなり写真を見て原画を見ると全く味気ない作品が多くガッカリする事が有ります。

私は江戸時代に在った見世物小屋を例えに話しますが本物だから評価されて居るのではなくて東洋的なロマンチシズムで売れているだけだと思っています。
北斎の様に本当に世界が認めて通用している画家が殆ど居ない事を肝に銘じて一枚一枚を大切に勉強を続けます。

少し高台の丘からシュウジの街を望みなが制作途中に感想を書いてみました。