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長尾周二のヨーロッパ放浪記 に参加中!
水彩画家・長尾周二1710092
霧雨の中でシュウジで蚤の市が開催されました。
のんびり8時過ぎに歩いて街の通り迄行って見て回りました。
もう帰国ですから見てまわるだけと思ってギャリーバックも持たず回りました。今回は意外と見て興味が湧く物が有りました。写真のアンティーク時計です。文字盤の横は螺鈿細工と油絵で鳥が描かれて居るハンドメイドの時計です。
私は良くハンドメイドの時代の物と産業革命以降の物に付いて考えさせられる事が有ってそうした時代の物に大変興味が有ります。職人技と言うかコストや利益を考えると現代では全く消え去りつつ有る物です。
其れを現代では芸術作品と称するのかも知れません。機械仕掛けの時計が装飾によって芸術的迄高められて居ます。あの車でさえ一日に何百台も生産去れて居る事を考えるとこの時計の製作は一体何日間必要だったのでしょうか?
何人かで分業したとしても現代の車の様には行かないでしょうね。こうした仕事を見ると人間の能力の高さには感嘆します。
地元香川県でも一枚の銅板を叩いて急須にしている職人さんとお会いしたことが有ってブログにも紹介したと思いますが後継者が居なくて最期の職人と見られて居る方です。急須が一個数十万に為っても採算が取れないと仰有って居ました。そんなに高い急須が直ぐ売れる訳でも有りませんから消え行く運命ですね。

しかし、私にとってはその芸術的技術を習得するまでに何れだけの年月を要するにのかと思えばとても悲しく為ります。
画家も何百枚何千枚と描き続けやっと一歩前進出来たと言う世界です。
それでいてしかも現代では絶滅危惧種と呼ばれて居ます。
ですから彫刻や絵画、工芸品の貴重な物をコレクションしています。
縄文土器やシスコーの洞窟壁画も人類の宝と去れて居るのは其処に価格とかコストでは推し測れない人類の思いや願いがその作品に存在しているからでは無いでしょうか?
願いや思い祈り等は何時の時代もコストや生産性等とは相容れない事だと思って居ます。
現代日本で絵画に於いて技術競争が主ですとある画家が話して居ましたがそれは分かりやすい一面では有りますが大切な術を疎かにしていて頂けない事だと思って居ます。
其が心で願いや思い、祈りでは無いでしょうか。

ま、風景画に於いては其れを空気とか風と表現する事が有る不変的な物だと思います。
ま、私の作品はどう見ても下手くそと言うしかない絵です。先日も友人の画家が下手くそとお誉めの言葉を頂き有り難く頂戴致しました。